ベックが痛いと訴えはその後
ますます強くなり
どんどん長くなり
聞くにたえない悲痛な叫びとなっていった
そして、ついにはその痛み、苦しみから
あるときはソファから転げ落ち
あるときは橋のど真ん中でもがき苦しみながら
悲鳴をあげ続けるようになっていった
苦しんだあとは
決まって意識が朦朧となり長い時間横たわる
「痛い」
とベックが訴えていたのは単なる痛さではなく発作だった
人に起きるそれと似たような症状だった
動物病院へ行って様子を伝えると
「うん。でも、ベックの年齢からするとてんかん発作ではないな。ちがう脳の重い病気からきてるんじゃないかな。」
「脳腫瘍ですか。」
「うん。はっきりさせるためには北里大学へ行ってMRI で検査をしなくちゃいけないな。」
現在ベックは
抗てんかん剤を服薬している
服用して5日ほどして、小さな発作はいまだに頻発しているが、幸いなことに大きな発作は少なくなってきた
穏やかな時間がいくらか増えてきている
ベックは検査のため近々大学病院へ行く
それまでは、なんとか今の薬で持ちこたえてもらいたい
痛みが来てからというもの、ベックはおれから離れない
トイレに行っても
風呂に入っても
どこまでもついてくる
そして
小さな発作が来ると、すぐにすっ飛んで抱きついてくる
おれといえばそんなベックを受け止めることしかできないが、ベックの病気に負けていられない
ベックとともに闘っていきたい
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- 2021/03/30(火) 23:47:49|
- ワンコと健康
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